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グラフィックツール

新規作成日 2015-12-08
最終更新日

コンピューターで、書類や説明資料、Webコンテンツを作成する際、ワープロソフトとは別に、グラフィック・ツールが必要です。 コンピューターで、説明図や模式図の作成、写真の加工などを作成する際に必要になります。

画像編集ソフトといえばPhotoshopやIllustratorが真っ先に頭に浮かびます。しかし、それなりに高価です。そして、画像編集ソフトは、学習コストが高いので、使えるようになるまでかなりの時間がかかります。サブスクリプション方式の月額料金制の製品の場合、お金を払い続ける覚悟が必要があり、支払いを辞めたらアプリケーションは使えなくなります。使用頻度が低かったり、直接お金を得られる作業でなければ、負担感が半端ないです。会社や学校で追加の負担のない環境で使える場合、毎日使用したり、その製品を使う制作物で収入を得られる場合を除いて、サブスクリプションではなく、購入するスタイルの製品の方がお得かもしれません。

効率的に作業を行う上では、トレース機能を有効に活用する必要があります。無料で利用できるアプリケーションでは、トレース機能がなかったり、性能が低いので、作業量が多い場合は、市販の製品も検討する余地があります。

グラフィック・ツールの分類

大きくは、以下のように分類することができます。

  • ペイント系

    線や円をドットの塊として認識しています。その為、最初に作成するときに一番拡大して使用するサイズを意識して、描画寸法を決める必要があります。 ドットで管理しているので、水彩のようなグラデーション表現、写真のレタッチ、コミック、アイコンなどのドット絵を描くのに向いています。

  • ドロー系

    文字や線、円などを要素として扱いその都度描画しているので、、拡大しても画質が劣化しません。 ポスターなどの大きく拡大する画像、プロッタやカッティングプロッタ、レーザーカッターで使用するパス、お品書きやメニュー等の部分に別れ書き換えるもの、 新聞や雑誌などの紙面のように、作り込んだ段組を組み立てるときに使うと良いと言われています。

  • DTP系

    新聞や雑誌、書籍などのような、印刷の原版を作成する目的で使用されます。 印刷物のほとんどは、DTPアプリケーションで作成されていると思われます。ドロー系のグラフィック・ツールでも代用が可能です。

  • レタッチ系

    写真の加工に使用します。

画像編集ツールの図形の認識の仕方の違い

パソコンで、絵や図を描くツールには、ドローツールの他に、ペイントツール、2D-CADが存在します。それぞれが、図形を特徴的に表現しています。

ペイントツール

筆やエアブラシを使って、実際に、紙の上に絵を描く作業に近いのが、ペイントツールです。

塗り重ねて行くので、一度塗ってしまうと、変更するにはやり直す必要があります。Undo機能が使えるので、変更するところまで戻ればよいのですが、変更は大変です。そのため、レイヤー(画層)という仕組みが導入されています。セル・アニメのように、複数の透明なフィルムに描き、それを重ねて、1つの絵に構成します。こうすることで、レイヤーごとに書き直すことが可能で、重ね順を変更したり、部分的に表示したり、非表示にしたりして修正できます。

ドローツール

ドローツールは、ドローという名前から、線を描いて絵を描くと考えてしまいますが、どちらかというと、切り絵を作る方法に近い考え方のアプリケーションです。四角や丸の形状に切り抜いた色紙を貼り重ねて図形を作成していく方法に近いです。貼り重ねた形状は、重ね順を変更でき、重ねる位置をあとから変更することができます。

DTPツール

スクラップブックのように、文章や写真、図などの部品を貼り付けていく考え方です。それぞれの部品は、自由に動かすことができ、重ね合わせ順、表示・非表示を制御できます。

CAD

線を描くツールです。定規やコンパスを使って正確に線を描くことに特化したツールです。図形は、1本1本の線の集まりで表され、設計製図を作成する際に使用されます。

ドット絵エディタ

解像度が低いデータでより効果的に画像をさくせするために使います。ゲームキャラクターやアイコンを作成するために使用します。

主なグラフィックツール

ペイント・ツール(ペイント系)

ペイントツールは、絵を点の集まりとして(ラスターデータ)扱います。そのため、描いた大きさから拡大すると、画質が悪くなります。そのため、実際に使用するサイズより、大きな大きさで描き、必要な大きさに縮小して表示することで、拡大したときの画質の低下を防ぎます。油彩や水彩など、手で描くような作品を描くときに使用します。

Adobe Photoshop CC

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職務スキルとして評価してもらうことを考えている場合は、選択肢はありません。Photoshop 一択です。利用料金も高価ですが、機能も高く豊富です。特定の期間の利用権を購入するサブスクリプションライセンスです。

Windows、Mac版にそれぞれ、オンライン版、カード版、パッケージ版があります。

通常販売されているのは、12ヶ月のサブスクリプションライセンスです。それ以外の期間で利用したい場合は、公式サイトより購入する必要があります。

Adobe Photoshop Elements

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Windows、Mac版にそれぞれ、オンライン版、カード版、パッケージ版があります。自動切り抜き機能が搭載されています。

Corel Painter

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Corel社のペイントソフトです。Corel社の製品は体験版が利用できるので、実際に使って自分の好みに合うか試して見ると良いと思います。

通常版の他に、特別優待版、アップグレード版、アカデミック版が存在します。Corel製品は、時々、Corel Painter(SOURCENEXT)で、セールが行われていて安く手に入れることができることがあります。 Windows版、MacOSX版が存在します

Corel Painter Essentials

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Corel社のペイントソフトPainterの廉価版です。Painterと比較して機能制限されていますが、その分安く利用することができます。Corel Painter Essentials(SOURCENEXT)

CLIP STUDIO PAINT

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コミック制作やイラストの作成に使用されるグラフィック・ツール。コミック制作では、利用している人は多い。要求するコンピューターのスペックは、低く軽快に動作する。Pro版とさらに機能が追加されたEx版があり、Pro版は、比較的安価に利用できる。Windows版、MacOSX版、iPad版が存在する。体験版が利用できるので、実際に使って自分の好みに合うか試して見ると良いと思います。

ペン・タブレットには、バンドル版(2年間の利用権)が付属しているている製品があります。

Serif Affinity Photo

Serif Affinity Photo
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写真編集、あるいは、ペイントソフトです。低価格。

FireAlpaca(ファイヤアパルカ)

FireAlpaca

無料で利用できるグラフィック・ツール。主に、イラスト作成に利用されている。 Windows版、MacOSX版が存在する。

Gimp

Gimp

無料で利用できるグラフィック・ツール。Linux、MacOSX、Windowsで利用できる。オープンソースで開発されている

MediBang Paint

MediBang Paint

無料で利用できるグラフィック・ツール。Windows / Mac / iPad / iPhone / Androidで利用できる。

Paint.NET

Paint.NET

無料で利用できるグラフィック・ツール。Windows版のみ存在する.

PictBear

PictBear

無料で利用できるグラフィック・ツール。MSペイントの高機能バージョン。ソフトウェアの開発は既に終了しています。Windows版のみ存在します。

Pixia

無料で利用できるグラフィック・ツール。Windows版のみ存在します。画像は、入門書です。

ドロー・ツール(ドロー系)

ドローツールは、絵を線の組み合わせ(ベクトルデータ)で扱います。そのため、拡大しても線は、線のままなのでギザギザになりません。ポスターやポップなど、色がきっちり別れている絵に用いられることが多いです。その特性から、図表を表現することに適しています。

Adobe Illustrator CC

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Adobe社のドローソフト。業務利用では、採用している企業が多い。Windows版、MacOSX版が存在する。サブスクリプション・ライセンス

CorelDRAW Graphics Suite

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Corel社のドローソフト。CorelDRAW® Graphics Suite 2019 からは、Winodows版だけでなく、Mac版も登場しました。高機能ですが、快適に動作する環境は、パソコンのスペックを要求します。たまに行われるSOURCENEXTの販売セールで安く販売されているときがあります。Corel Draw(SOURCENEXT)、過去には、2018年、年末、2019年、3月末、2019年、4月末、5月中旬、9月初旬にセールが実施されました。SOURCENEXTのセールは、特設ベージ(Corelキャンペーン等)で行われ、通常ページの価格は変わらないことに注意が必要です。

CorelDRAW Essentials Suite

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Corel社のドローソフトCorelDrawの廉価版。Windows版のみ存在します。画像をベクトルデータに変換するラスベク変換を使用したいときには、比較的安価な、この製品購入を考えてもいいかもしれません。

Serif Affinity Designer

Serif Affinity Designer
Yahoo!ショッピング Serif Affinity Designer 公式サイト

6000円で購入できるベクターイラスト用のツール 。Windows版、MacOSX版、iPad版が存在します。

Gravit Designer

Gravit Designer

無料で利用できるFree版が存在するドローツール。Linux版、Windows版、MacOSX版、ChromeOS版、オンライン版が存在する。

Gravit Designerには、無料版とPro版が存在し、無料版は、無料で利用できますが、Pro版は、年間 11,697円の利用料が必要です。早期割引9,334円(2,363円引)が提示されています。

Vectr

Vectr

無料で利用できるドローツール。Windows版、MacOSX版、Chromebook版、オンライン版が存在します。 MacOSX版は、Mac App Store!から取得できます。Vectrは、アプリケーションの一部に広告が表示されます。

Microsoft Expression Design(マイクロソフト エクスプレッション デザイン)

ExpressionDesign

Microsoft Expression Designは、Microsoftが、販売していたドローソフトです。2012年に開発及びサポートが終了したことで販売終了となり、現在は無料版として公開されています。

Inkscape

Inkscape

無料で利用できるドローツール。オープンソースで開発されています。Linux、MacOSX、Windowsで利用できます。

  • LaTeXDraw

    主に数学の教科書などで見かけるグラフやイラストの作成に使用される。Linux、MacOSX、Windowsで利用できる。

  • LibreOffice Draw

    OpenOffice.orgから派生して生まれたドローソフトです。Officeソフトの流れをくんだアプリなので、簡単な操作で図形や絵を描くことができます。

  • Edraw

    有料です。チャート図やフロー図を書くためのツールです。

  • Dynamic Draw

    チャート図やフロー図を書くためのツールです。

  • Microsoft Visio

    有料です。チャート図やフロー図を書くためのツールです。

DTP系

チラシや壁新聞、カタログ、雑誌や書籍の印刷原稿の作成に使用されます。

パーソナル編集長

amazon 楽天 Yahoo!ショッピング Vector ヤマダウェブコム ノジマオンライン パーソナル編集長 公式サイト

低価格(16,780円)で利用できるDTPアプリケーション。チラシやポップ、壁新聞、カタログ、雑誌や書籍の作成に利用します。

書籍が同包された書籍同包セットがあります。

InDesign

公式サイト

印刷とデジタルメディア向けのページデザインとレイアウトソフトウェアの業界標準ツール

ドット絵エディタ

ブログやホームページで使用する、アイコンやバナー、アプリケーションで使用するアイコンなどを作成するには、ドット絵エディタを使用すると便利です。

KH IconStudio2015[ShareWare 1,500円(税別)支払いはシェアレジ]

KH IconStudio2015

それぞれのツールペインは、ドッキングウィンドウで構成されています。アイコンファイルやカーソルファイルも作成できます。

OPTPiX SpriteStudio

ゲームやアイコンでは、現在でもドット絵の作成が重要な位置を占めます。

OPTPiX SpriteStudioは、ドット絵の作成とそのアニメーション作成に特化したグラフィック・ツールです。サブスクリプションライセンスです。(880 円/月(税別) から)

絵を描く際に使用する機器

マウス

耐久性を考慮すると、マイクロソフトやロジクールなどのメーカーが発売している製品がお薦めです。マウスは消耗品などで、ボタンの感度が悪くなってきたら、新たしいものに交換しましょう。

ペンタブレット

ほとんどグラフィック・ツールでしか使用されていない入力ディバイスに、ペンタブレットがあります。ほぼ、WACOMというメーカー1社で市場を占有しています。特に、こだわりが無ければ、WACOMの製品を使用するのが安全です。

ペン入力装置だけの機能を持つペンタブレット、ディスプレイの機能も併せ持つ液晶ペンタブレットがあります。液晶ペンタブレットは、紙にペンで描くのと同じように、ペン先の位置に画像が表示されるので、人気があります。

ペン先は、消耗品です。定期的な交換が必要になります。ペンタブレットや液晶タブレットに保護フィルムを貼ると感度が変わることがあるようなので、感度の変化しない保護フィルムを使用する必要があります。

また、ペンでイラストを書く際と同じように、親指、人差し指、中指を切り取った手袋を使用したほうが使いやすくなります。

プリンタ

漫画原稿を作成する場合は、原稿がB4指定の場合が多いので、A3プリンタを選択する必要があります。 高頻度に使用(週に1度以上の印刷)しない場合は、レーザープリンターを使用したほうが便利です。 インクジェットプリンターでは、高頻度に使用(週に1度以上の印刷)しないとヘッドでインクが固まってしまいやすく、 その結果、ヘッドが詰まるので、ヘッドクリーニングを頻繁にする必要があったり、頻繁に故障する事になります。

一番お買い得なA4低価格カラーレーザープリンタについて考える

カラーマッチングツール

グラフィック・ツールは、色を扱います。印刷物とディスプレイでは、色が異なります。 印刷物は、反射した光を認識し、ディスプレイでは、光自体を認識します。印刷物は、同じ色を再現するためには、紙ごとに印刷する色を調整する必要があります。 また、ディスプレイは、使用しているディスプレイごとに色が微妙に異なります。

印刷物とディスプレイの色が大きくことがなると、ディスプレイ上で印刷物の色を調整することができません。そこで、それぞれの色の違いを小さくするように調整する必要があります。

本来、人の目で、色合いが近くなるように調整すればいいのですが、商業的には、もっと広範囲で色を同じに保つ必要があります。そこで、色を測定し、調整する装置が販売されています。

厳密には、ディスプレイ、プリンタ、スキャナそれぞれを測定し、コンピューター上の色を表す値と表現される色をできるだけ同じに保つ必要があります。

スキャナ

印刷物や紙に書いた手書きイラストをパソコンに画像データとして取り込むときに使用します。 イラストの下書きを手書きで描き、それを画像としてパソコンに取り込みトレースしてイラストを作成する方法があります。

デジタルカメラ

映像や作画資料の記録に使用します。カメラ本体だけでなく、撮影ボックス、三脚、照明、背景紙、背景布などの撮影資材が必要になります。

大きな紙に印刷された資料を画像データとして取り込む際は、スキャナより、デジタルカメラの方が便利な場合があります。

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