CorelDrawに同包されているCorel Photo Paintには、カットアウトラボと呼ばれる写真から背景を除去するツールが用意されています。しかし、微妙です。他の切り抜きツールと比較するためにもこの機能の癖を把握しておく必要があります。
直接Corel Photo Paintを起動することもできますが、CorlDrawから、Corel Photo Paintを起動することもできます。ここでは、CorlDrawから、Corel Photo Paintを起動する方法を紹介します。
CorlDrawから、Corel Photo Paintを起動する
CorelDrawに貼り付けた画像を選択し、「ビットマップの編集」を選択すると、Corel Photo Paintが起動し選択した画像が開かれます。
Corel Photo Paintで、「カットアウトラボ」で背景を透明化する
イメージメニューの中に、「カットアウトラボ」があります。
カットアウトラボは、別ウィンドウで開かれます。
切り抜きたい部分の輪郭をベンで塗りつぶします。その際のペン先のサイズを指定します。
輪郭を塗りつぶします。画像を拡大して、できるだけ丁寧に行うことをおすすめします。左クリックで描き、右クリックで消すことができます。
塗りつぶしツールに切り替えます。
残したい部分を塗りつぶします。
左下にあるプレビューをクリックして画像を確認します。このツールの特徴は、描いた輪郭部分と残したい部分が重なると、透過設定がされて重なっていた部分が透き通るところです。
輪郭を調整するには、細部追加ツールと細部削除ツールを使って、透けたところを濃くしたり、余分なところを薄くすることができます。
調整が終われば、OKを押して確定します。
「編集の終了」をクリックすると、CorelDrawに戻ります。
このとき変更を保存しないと、編集した内容が無くなってしまうことに注意してください。
CorelDrawで背景が透明になった画像から、輪郭で切り抜いたオブジェクトに変更する
この作業で作成されるのは、オブジェクトですが、長方形の透明背景をもつ画像であり、輪郭に沿って切り抜かれたオブジェクトではありません。
CorelDrawで使用する場合、切り抜かれたオブジェクトが使いたいので、結局CorelDrawで切り抜きたくなります。
トレースツールでトレースします。
オブジェクトから、整形、境界を選択します。
輪郭線が作成できました。
この輪郭線と透明な背景のオブジェクトで、インターセクションを作成します。
オブジェクトに沿って切り抜かれた画像になりました。
まとめ
Corel Photo Paintのカットアウトラボを使用して、背景を透明化するると、使用する写真によっては、直接、CorelDrawで輪郭で切り抜くより、作業時間を短縮できる可能性があります。トレースツールで背景を除去し、切り抜く輪郭を作成しても良いのですが、背景画像が込み入っていると、背景を取り除く作業が大変なことが多いので、作業軽減に繋がります。
Corel Photo Paintのカットアウトラボでは、手作業の精度ができあがる切り抜かれた画像の品質に影響を及ぼします。他のアプリケーションでは、AIで自動で輪郭を認識して切り抜いてくれるものもあるので、比較検討して、切り抜いた画像の品質と操作性、アプリケーションの価格を比較検討してみるのも良いかと思います。使い方によっては、作業速度を向上させることができるので、導入を検討してみるのもよいかと思います。
Corel Photo Paintのカットアウトラボでは、髪の毛や動物の毛のふわふわを残して画像を切り抜くのは困難だと思います。
