CorelDrawは、ベクトルグラフィックを使って描画します。
ベクトルグラフィックは、線を使って描画するので、拡大しても、縮小しても解像度が劣化することはありません。
ベクトルグラフィックでは、閉じた形状と開いた形状を区別して理解する必要があります。 閉じた形状とは、線の始点と終点が同じ点でつながっている形状のことです。
ベクトルグラフィックによる描画は、少し癖があります。まずは、ベクトルグラフィックで描き始まるために、知っておく必要のある基本的な操作を紹介します。
「CorelDRAW® Graphics Suite 2018」で、操作方法を確認しています。
楕円形ツールで、楕円を描く
それでは、楕円を描いてみましょう。
左側のツールバーに、楕円形ツールが存在します。そして、CorelDrawには、円ツールは、存在しません。
楕円形ツールでは、マウスをドラッグします。ドラッグで描かれた長方形に内接する楕円形が描かれます。Ctrlキーを押しながらドラッグすると、円を描くことができます。
- そのままドラッグ
ドラッグした長方形に内接する楕円を描く
- Ctrlキーを押しながらドラッグ
ドラッグした長方形に内接する円を描く
- Shiftキーを押しながらドラッグ
ドラッグの起点を中心に楕円を描く
- Ctrl + Shiftキーを押しながらドラッグ
ドラッグの起点を中心に円を描く
楕円は、始点と終点が存在しないので、閉じた形状です。閉じた形状であれば、その囲まれた空間を塗りつぶすことができます。閉じた形状を選択した状態で、パレットをクリックすると、クリックした色で塗りつぶされます。
扇型と弧ツール
楕円や円、扇型、弧を選択すると、扇型と弧ツールが現れます。扇型と弧ツールは、上部のツールバーに現れます。
描いた楕円と円を、楕円、扇型、弧に変化することができます。
ナイフツールで、楕円を切断する
ナイフツールを使うと形状を切断することができます。ナイフツールは、左側のツールボックスの中にあります。
ナイフツールを選択して、ドラッグすると、切断する線を描くことができます。ナイフツールは、直線で切断することしかできません。ナイフツールで切断した後、それぞの形状は、個別に操作することができます。
切断した形状は、開いた形状です。開いた形状を選択して、パレットで、色を選択すると閉じた形状と同じように色を塗ることができます。開いた形状の始点と終点が直線で結ばれた形状に色が塗られます。
楕円をナイフツールで切断すると、切断されたことで、楕円オブジェクトが曲線オブジェクトに変化します。
曲線を閉じる
楕円を切断してできた開いた形状を選択すると、曲線を閉じるツールが現れます。このツールをクリックすると選択した曲線の始点と終点が直線で結ばれ、閉じた形状になります。弧を選択した場合は、このツールは現れません。
長方形を描く
長方形を描くには、長方形ツールを使用します。
マウスでドラッグすると、ドラッグした線を対角に持つ長方形が描かれます。
Ctrlキーを押しながら、マウスでドラッグすると、ドラッグした線を対角に持つ正方形が描かれます。
Shiftキーを押しながら、マウスでドラッグすると、ドラッグの始点を中心に、ドラッグした線を対角に持つ長方形が描かれます。
Ctrl+Shiftキーを押しながら、マウスでドラッグすると、ドラッグの始点を中心に、ドラッグした線を対角に持つ正方形が描かれます。
長方形の角を丸くする
長方形の角を丸くする際、マウスで指定する場合は、形状ツールを使用します。
選択した長方形の角をドラッグすると4つすべての角が、同じように丸くなります。Ctrlキーを押しながら角をドラッグすると、ドラッグした角だけが丸くなります。
長方形ツールを選択すると現れるツールを使うと、角を丸くしたり、凹ませたり(スカラップ)、面取りすることができます。この方法では、数値で大きさを指定できます。1つの角だけ大きさを変更する際は、鍵アイコンを開いた状態にして、操作します。
曲線オブジェクトを変形する
楕円や長方形、多角形などの基本形状は、操作しやすくするために、形状が特定の法則に従った状態でのみ、変更できます。曲線オブジェクトに変換することで、自由自在に変形することができます。
曲線オブジェクトに変換する
楕円や長方形、多角形などの基本形状を選択すると、上部のツールバーに、曲線に変形ツールが現れます。
曲線オブジェクトにノード(制御点)を追加する
ノードを操作するには、形状ツールを使用します。
曲線オブジェクトに変換した後は、ノードをマウスでドラッグすると形状を変形できます。線(パス)の上でダブルクリクするとノードが追加されます。上部のツールバーには、ノードを操作するツールが現れます。線は、曲線にしたり、直線にしたりすることができます。